奈良を離れるにあたっての挨拶

ご報告、ご挨拶がたいへん遅れましたが、
3月31日付けをもって奈良県庁を退職し、
4月1日より総務省消防庁で勤務しております。

この2か月間、赴任初日からの国会対応や引っ越しのもろもろの手続きで
とてもバタバタしておりましたが、
ようやく生活も軌道に乗ってまいりました。

ただやはり、毎朝満員電車に揺られていると、
近鉄奈良駅を出て奈良県庁へ向かう道すがら
毎朝シカがお出迎えしてくれていた毎日が
とても恋しく感じます。

奈良での三年間は、本当に公私ともに充実した
思い出深い三年間でした。

奈良県赴任中に生まれた長女はもうすぐ
三歳になり、今では口も達者になって
父は毎日文句ばかり言われております。

妻も子供も、本当に奈良の穏やかな日々と
暖かい人柄を気に入っていて、
この夏は私を置いて、妻と子供だけで
奈良に遊びに行く計画も立てているようです。

私自身の三年間を振り返ってみると、
本当に得難い経験をさせていただいた三年間でした。
数え上げればきりがありませんが、
特に思い出深いのは、
赴任初年度に大立山まつりの創設に奔走したことです。
たくさんの皆さんとお話しして、
本当に夜中までお付き合いいただいて、
準備に明け暮れました。
リハーサルで大立山を動かして、
太鼓の音を聞いた時の感動は
今でもはっきりと思い出します。
あの経験のおかげで私自身とても
成長させていただいたと思います。
いまだ賛否両論ある祭りですが、
ぜひ、暖かい目で見守っていただければと思います。

それから、観光事業で富裕層相手の戦略を
進めていったことも忘れられません。
社寺の皆様やホテル事業者の皆様と
あーでもなこーでもないと新しいサービス・商品
について議論したことは、本当に楽しい経験でした。

最後の一年は財政課で、県政全般を眺めさせていただきました。
各部局の皆さんととてもよく議論させていただく一方で
何とかワークライフバランスを確保しようと努めた一年でした。
たくさんの皆様にご協力いただき、なんとか大過なく
予算の編成を終えることができました。
教育予算の充実の一端を担うことができたことは
とてもうれしく思います。

本当に県庁はじめ各市町村の皆様、社寺の皆様、
観光関係所業者の皆様、そしてプライベートで
お付き合いいただいた皆様に暖かく迎え入れていただき、
支えていただいたおかげで、無事に過ごすことができた
三年間でした。

新しい業務は、消防団の活性化に関する業務で
また少し毛色の違う業務ですが、
いつかまた、奈良のお役に立てるお仕事につく
機会もあると思います。
そのときには全力を尽くさせていただきますので、
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

家族ともども東京で元気にやっています。
皆様もお体にお気を付けください。
奈良での三年間、本当にありがとうございました。