はじめに

司馬遼太郎の著作に「街道をゆく」というシリーズものがあります。このシリーズは、司馬遼太郎が知人とある土地を歩いた時の私体験をベースにその土地の歴史・魅力を解説するものです。司馬先生の著作なので当然綿密な取材と調査で正確な歴史が語られているのですが、それ以上にそれについての私的な解釈や現地での体験についての率直な感想が描かれていて非常に興味深いものがあります。

今年の3月に奈良県庁赴任の内示を得た僕は、都内のブックオフで奈良関連の著作を探しているうちに、この「街道をゆく」シリーズの「近江散歩・奈良散歩」という文庫本を手にしました。

奈良県には高校の修学旅行で東大寺に行ったきり訪れたことはありませんでしたが、奈良へ向かう新幹線の中でこの作品を読み、奈良の魅力の先っぽの部分を感じることができ、そして自分も司馬先生のように自ら現地を歩きそこで見た感動を伝えたいと思いました。

とはいえ、僕ごときが長い歴史ある奈良の魅力を正確に伝えるのは難しいし、だれもそんなものに興味はないだろうと思い、どうしたものかと思っていました。

そんな中、僕はピースの又吉さんの「第2図書係補佐」という作品に出会いました。この作品は、又吉さんが読んだたくさんの名作を、又吉さんのしょっぱい実体験とともに紹介するものです。とても面白いのでみなさん読んでみてください。

この作品で紹介される本は必ずしも万人受けするものでないにもかかわらず、又吉さんの実体験が非常にキャッチーで、その実体験に共感できるならその本も面白く感じることができるかもしれない、と思わせてくれます。

これにヒントを得た僕は、この発想を許可なく丸パクリして、奈良の社寺や雄大な自然の魅力を私体験をベースに紹介することにしました。このブログはそういうブログにしようと思います。

基本的に、予定のない週末に更新する予定ですが、飽きっぽい僕のことなので、書かねばというプレッシャーに負けないよう、のんびりやっていきたいと思います。見かけたときはシェアしてもらえるとうれしいです。

 

※2019/9/25追記

 東京に戻ってきてしまい、継続して奈良ネタを扱うことがとても難しくなったので、私の好きなものも紹介するブログに変更しました。併せてタイトルも変更しています。